1192号 非常事態に対応できない日本

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中国へ対応についてアメリカと日本と比べると、白と黒の差だ。日本の国会では武漢肺炎ビールスに関する論議で、中国への非難はおろか、言及さえもゼロだった。野党議員がたまに「中国からの入国者をもっと早い時期に規制すべきだった」と軽く述べるくらいである。まして日本にビールスを伝染させたことへの中国側の責任については日本政府も与党も野党も、公式の場ではただの一度も言及しない。新聞やテレビも同じだ。産経新聞だけは社説でも報道でも「中国政府の隠蔽工作」などを正面から取り上げていたが・・・・・・


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G7の拡大より結束だ

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〔2018年6月9日、カナダのシャルルボワで開催された主要7ヵ国首脳会議。トランプは会議を引っ掻き回して閉幕した。〕


▼トランプがまた独断で妙なことを言い出した。確かに民主党政権と比べれば、共和党のトランプはわが国にとっては肌が合うのかもしれない。だが、トランプは、どうもいただけない。このオトコ、直情的で激情型だ。「アメリカ・ファースト」が唯一のウリで、他国の情勢などお構いなしだ。だから北東アジア情勢の機微など、全く分からない。一言で言えば、自分勝手で、アタマが悪いのである。

▼今年6月、ワシントンで先進7ヵ国首脳会議(G7サミット)を開催する予定だった。しかし武漢ビールスが蔓延している現状では、開催は不可能だ。メルケルは早々と不参加を表明した。これがトランプにはカチンときた。
「だったら、拡大してやろうじゃないか」
 結局、G7サミットは9月以降に延期したが、枠組みを変えてしまった。

▼トランプに言わせると、G7は「極めて時代遅れ」なのだそうだ。ではなにが時代に乗った枠組みかといえば、G7にロシア、オーストラリア、インド、韓国を加えG10またはG11に拡大することだという。それは、中国問題を議題にして中国を封じ込めたいという思惑だ、

▼今年のサミット議長国のアメリカが判断したのであれば延期はやむを得ないが、G7をけなし、安易に拡大を唱えるのは、やはり根はバカということか。

▼対中包囲網の形成という意識は理解しよう。だがG7にロシアや韓国を招待することとは別だ。仮にG10やG11で開催しても、多分足並みは揃わないだろう。

▼今回のビールス禍において、トランプ政権が中国政府や世界保健機構(WHO)の対応を問題視しているのはもっともである。中国による南支那海の軍事化を批判し、ファーウェイ(華為技術)などによる中国のデジタル覇権に待ったをかけている点も妥当だ。

▼問題は、トランプ政権が、米国の伝統的同盟国であり世界の政治経済に影響力をもつG7各国を差し置いて新たな外交方針を打ち出したことにある。

▼G10やG11で対中包囲網を築こうとしても、アメリカ以外のG7各国が安易に同意するとは限らない。とくに中国との関係を重視してきたロシアや韓国は反発するだろう。

▼ロシアは軍事力でクリミア併合した国だ。再加入は、クリミア併合を容認することになる。韓国は対日関係で国際法をたびたび無視し、北朝鮮に接近しようとしている。G7が安易に受け入れるとは限らない。

▼G7サミットの枠外に、一時的な招待国とするならともかく、新たな枠組み作りはあまりにも分別のない乱暴なやりかただ。経済政策を含め合意形成が難しい20ヵ国・地域(G20)サミットの二の舞いになるのがオチだろう。

▼仮に、ロシア、韓国が新メンバーとなったら、日本は枠外に引き揚げてもいいのではないか。多分、ドイツも同意するはずだ。トランプは日本、ドイツを嘗めてかかっている。腐っても日本、ドイツは先の大戦では軍事強国だったのを忘れたのだろうか。アメリカが日本、ドイツと距離をとればとるほど、両国は強くなっていく。

▼コロナ禍以来、最近、元気のない安倍首相だが、ここは一番、しっかりトランプにもの申すべきではないか。安倍首相もそろそろ焼きが回ったかな。



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20.06.10

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武漢ビールス対応で際立つ特殊な日本

大量犠牲への怒り

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〔自粛要請もなんのその、アメ横に繰り出した都民。死を恐れぬ勇気に敬服。〕




◆中国の武漢で発生したビールス。世界中の社会を麻痺させて今なお感染は拡大し、今後、第2派、第3派の襲来が確実視されている。

◆わが国が自主規制を要請した「緊急事態宣言」は5月25日に解除された。日本国民は優しく真面目だ。罰則規定もない自主規制で、市民の殆どが要請を守った。その結果かどうかは分からないが、感染者数と死亡者数は、世界でも極めて低い数字を保っている。一方、アメリカは悲惨だ。ビールスの感染度合いが違う。

◆アメリカと日本とでは武漢肺炎ビールスの対応が基本的に違った。第一はビールスの発生源となった中国への反応、第二は自国内でのビールス災禍に対する国家主権の行使だ。

◆アメリカでは官民ともに武漢肺炎ビールス禍は中国非難で一致している。そもそも今回のビールスはアメリカ国内にはまったく存在しなかっビールスだ。ビールス自体は飛びも走りもしないから、もちろん人間の体内に入って運ばれてきた。その人間への感染の源は中国である。アメリカでのビールス禍の議論の矛先は必ず中国に向けられ、激しい怒りが表明される。

◆トランプはこう言った。
「コロナビールス感染はそもそもアメリカ国内では決して起きるべきではなかった。発生源である中国の内部で阻止できたはずなのだ。だが阻止されなかった。そのことに私は強い怒りを覚える」
 アメリカがこれほどの苦痛に襲われるのは中国が原因だという認識なのだ。中国の責任は重いと、国家としての責任を追及する。
「ビールス問題での中国への対応にはいろいろな道があるが、対中関係をすべて断つ」中国との「デカップリング(切り離し)」だ。今のアメリカの対中糾弾の激化を示しているトランプの発言である。

アメリカ連邦議会は〝中国非難議会〟

◆トランプ政権の政策に、ほぼすべてに反対するニューヨーク・タイムズも、「このビールスの中国と世界での爆発的な感染拡大は習近平体制の独裁過多の秘密主義と虚偽情報発信が主要な原因だ」と断じた。

◆連邦議会の動きも激しく速かった。上下院の議員ら約10人の超党派グループが中国政府の責任を追及し、感染で被害を受けた諸国への賠償支払いを求めた。同決議案は「中国政府が武漢肺炎ビールスの感染拡大や殺傷性を意図的かつ組織的にカバーアップ(隠蔽)するという非道徳的な決定がアメリカ国民を含む数十万の人間の死をもたらした」と訴えた。さらに中国べったりの世界保健機構(WHO)のテドロス事務局長と北京政府の結びつきを調べる議案など多数がすでに提出された。いまのアメリカ連邦議会はまるで〝中国非難議会〟のようになってしまった。

◆アメリカは病気の名称にも言及する。病名に発生地や発見者の固有名詞を使うのはごく普通である。中東呼吸器症候群(MERS)、エボラ出血熱、古くは日本脳炎、スペイン風邪など国際的になんの抵抗もなく受け入れられてきた。

◆しかし中国政府は「武漢ビールス」という呼称に猛反発する。日本のメディアでも、例えばNHKは「中国ビールスなどというのは民族差別の偏見用語だ」と流す。そのNHKがコロナビールス関連のニュースで「川崎病」という呼称を再三使っているのはどう言うわけだ。病気の名に特定の地名や人名を使うことは民族差別ではなかったのか。

国家非常事態を宣言

◆中国へ対応についてアメリカと日本と比べると、白と黒の差だ。日本の国会では武漢肺炎ビールスに関する論議で、中国への非難はおろか、言及さえもゼロだ。野党議員がたまに「中国からの入国者をもっと早い時期に規制すべきだった」と軽く述べるくらいである。まして日本にビールスを伝染させたことへの中国側の責任については日本政府も与党も野党も、公式の場ではただの一度も言及しない。新聞やテレビも同じだ。これは一体どうしたことか。産経新聞だけは社説でも報道でも「中国政府の隠蔽工作」などを正面から取り上げていた。

◆わが国の政府や国会、マスコミは中国の呪文にかかってしまったのか。押し黙ったままなのである。まるで日米では真逆なのだ。これでは対中政策で日米間に大きなギャップが生じても致し方ない。

◆日米で極端に違うのは国家主権の行使だろう。トランプはビールス対策に誤算はあったかもしれないが、国家の主権は明確に発揮された。

◆主権とは国家が自国に対して有する最高で絶対で、独立した力の権利だ。国家が存亡にかかわる危機に面すれば、権利と責任をもって強制力を行使しても自国、つまり自国民を守るというのが基本である。

◆今回、トランプは国家非常事態を宣言した。アメリカの国家主権が発揮されたのだ。宣言は国家非常事態法という法律に基づき施行される。その法律は憲法の国家安全保障上の非常事態の規定に基づく。その結果、大統領に国家の危機への対処のために他の法律や条例に優先する特別な権限を与えているのだ。

◆トランプは宣言に基づき、西欧諸国からの入国を全面禁止し、中国からの入国も禁じた。首都ワシントンは文字通りすべての飲食店が閉鎖され、一定以上の数の人間の集まりを禁じる。日頃、人権の自由などを声高に主張するアメリカ人も驚くほど素直に、厳密に遵守した。

自国民を守らない政府

◆一方、世界で日本だけは自国民を護る自衛手段を自ら禁じている国だった。国家の非常事態という概念をまず認めていない。そもそも憲法にその規定がない。そのための法律も存在しない。戦後の日本はそういう異端の道を歩んできたのである。

◆今回、安倍政権が宣言した「緊急事態」というのはアメリカなど他の諸国の非常事態宣言とは基本的に異なる。日本ではそもそも国家非常事態のメカニズムがないため、このコロナビールス危機に際しては「新型インフルエンザ等対策特別措置法」という、実にその場凌ぎの法律に依存して、そのなかで規定された「緊急事態」を使っただけだった。

◆わが国に国家全体の危機に対応する法律はない。あるのはインフルエンザ蔓延対策という法律だけだ。この法律が唯一、国民に〝縛り〟を要請する法律だった。だが強制力はない。ひたすら「お願いします」と頭を下げるだけだ。国の方針に違反してビールス感染を広める行為をしても処罰はできない。パチンコ店がいい例だ。

◆通常、普通の国であれば、主権国家は特別な場合、国民に対する強制力を行使できる。税金の徴収や犯罪の取り締まりに強制力がなければ、国家は成り立たない。同様に国民全体を守るために一部の国民の理不尽な言動を止める強制力が国家になければ、国家の崩壊があるだけだろう。

◆今回の武漢肺炎ビールス危機はまだまだ終わっていないが、日米両国の対応で、日本は自国民を護っていないことが改めて分かった。平和呆けした今の、政治屋や官僚には、国家の危機がどんな時なのかが分からないのだろう。もっとも戦後生まれで、身体の体験がない官僚らには、国家危機がどんな場合でどう対応したらいいのか、分からないのかもしれない。それに輪をかけて大臣達が無能ときたら、ああ、わがニッポンは破綻するしかないではないか。平和呆けがここまで浸透すれば、へぇ~、もう、なにもいいまへんワ、ナ。



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女心の唄/バーブ佐竹〔昭和38年〕((57年前)〕-1963年

〔懐かしい昭和の歌謡曲をお送りしています。〕
<音量にご注意ください>

♣昭和38年、ライシャワ一大使は、原子力潜水艦の日本寄港申し入れた。この時期からわが国は原潜の寄港地となった。♣東京の入谷で吉展ちゃん誘拐事件が発生。身代金を奪われた。希に見る悲惨な出来事であった。大阪駅前に日本初の横断歩道橋が完成するしたのもこの年だった。♣黒四ダムが完成。防衛庁が新島で国産初の空対空ミサイルの試射実験に成功した。沖縄離島航路の「みどり丸」が転覆、死者・不明112人だった。藤田航空機が八丈富士山腹に衝突し、19人が死亡した。♣地下鉄京橋駅で停車中の車内で時限爆弾爆発、10人負傷した。草加次郎事件。伊藤博文の新千円札が発行された。三井三川鉱で炭塵が爆発し458人死亡した。悲惨な事故だった。♣日米間でテレビ宇宙中継の受信実験成功したが、初の映像はケネディ大統領暗殺ニュースだった。そして力道山が暴力団員に刺されて死亡したのもこの年だった。戦後の英雄がまた亡くなった。♣一方テレビでは初のテレビアニメ「鉄腕アトム」の放送が開始された。NHKテレビで大河ドラマが始まる。梓みちよのこんにちは赤ちゃんが大ヒットし、三波春夫の東京五輪音頭で、オリンピックが間近になったことを実感した年であった。




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何を焦るのか、韓国

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〔元慰安婦・李容洙は「正義連」の尹美香前理事長の疑惑を提起した。政府与党は大慌てで、国民の目を「反日」にそらすことにやっきだ。〕


▼貿易管理の問題を再び元徴用工の問題にすり替える韓国。なにを焦っているのか。

▼文在寅政権は、日韓の歴史問題に拘り、元慰安婦問題、元朝鮮半島出身労働者問題(いわゆる「徴用工」問題)など、既に解決済みの問題を繰り返し持ち出し、日本側から新たな譲歩を引き出そうとする。

▼しかし、こうした問題は日韓請求権問題の根幹に触れる問題だ。日本側が取り合うはずがない。

▼そうした中、元慰安婦・李容洙が、正義記憶連帯(以下「正義連」)の尹美香前理事長が寄付金を慰安婦のために使わず、私的に流用した、と疑惑を提起した。政府与党は大慌てだ。

▼尹の疑惑が深まるにつれ、市民団体の告発を受け検察が動き出すと、このまま静観できないとの雰囲気が広がってきた。政府与党は次第に焦りはじめた。これまで、国内で政権に対する問題が持ち上がると、政府与党は「親日批判」と「反日」を利用してきた。

▼そこで国民の目を逸らすために、日本の輸出規制強化問題を持ち出し、再び元徴用工問題の報復との議論にすり替えてきた可能性はある。

▼もう忘れてしまったかもしれないが、輸出規制強化問題とは、昨年7月に日本政府が半導体・ディスプレー材料である、フッ化水素、フッ化ポリイミド、レジスト(感光材)の3品目を、韓国への輸出規制を強化した件だ。8月には輸出管理の優遇対象である「グループA(ホワイト国)」から韓国を除外した。当時、輸出が好調で増長した韓国はまさか日本がこんな手を打ってくるとは予想がつかず、大騒ぎになった。日本製品不買運動もこの件がきっかけである。

▼韓国政府は、日本の輸入規制が施行された後、「これは日本による元徴用工問題に対する報復だ」として強く反発し、韓国製品の日本への輸出規制、WTOへの提訴、それと日韓のGSOMIA(軍事情報包括保護協定)廃棄の動きを見せてきた。なお、GSOMIA廃棄についてはアメリカの介入により条件付きで期限を延長することになったのは記憶に新しい。

▼武漢肺炎ビールスの感染や米中の対立によって輸出が厳しくなっている韓国企業にとって、将来への不安を少しでも取り除きたいと考えても不思議はない。米中対立によって、アメリカの対ファーウェイ制裁がメモリー半導体にまで拡大すれば、サムスンとSKハイニックスが直撃を受ける可能性があるからだ。

▼発足以来一貫して中朝に接近しようとしている文政権は、日米から離れ、「レッドチーム入り」することが懸念されている。こうした状況では、いくら貿易管理の体制を高めても実行が伴わない恐れが強い。日本が輸出管理の在り方を「ホワイト国」前の状況に戻せるのはこうして懸念が晴れてからである。

▼韓国はWTO提訴手続きを再開し、GSOMIAカードを再び取り出してわが国に揺さぶりをかけてくる。武漢肺炎ビールスの感染で日韓ともに直近の経済の落ち込みが深刻となる中、日韓対立が深まれば、経済にとってさらなる悪材料となることは確実だ。だが、総選挙で大勝した文在寅政権は、歴史問題でいっそう対日強硬に転じる可能性がある。

▼文在寅は中国を手本として、独裁的手法を日韓関係にも当てはめようとする。これまで、慰安婦や徴用工の問題で日本と対立・譲歩を求めて来ても、日本が応じなかったためなす術がなかった。しかし選挙に勝利して強権的手法に味を占めた文在寅は、同様な手法で日本に対応するだろう。日韓関係はいっそう拗れる。文在寅がWTO提訴を再開したいま、日韓関係はますます混沌としてくる。今後、韓国の出方に注目だ。



チョッと休憩
Tennessee Waltz(1948年)/Patti Page

〈音量にご注意ください〉



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暴虐の王・武烈天皇-(52)

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〔日本書紀に綴られる武烈天皇の暴虐ぶりはつくられたものだった。〕




★雄略天(ゆうりゃく)皇の跡を継いだ清寧(せいねい)天皇には、子がいませんでした。そこで、雄略天皇の従弟(じゅうてい)・市辺押磐(イチベノオシハ)の遺児である袁祇(ヲケ)・意祇(オケ)兄弟に白羽の矢が立ちます。最初に弟のヲケが即位して第23代・顕宗(けんぞう)天皇になり、弟の死後に兄のオケが即位して第24代・仁賢(にんけん)天皇となったのです。

★仁賢天皇の崩御を受け、498年に即位したのが第25代・武烈(ぶれつ)天皇です。武烈天皇が、小泊瀬稚鷦鷯(オハツセノワカサザキ)と称していた皇子時代、影日売(カゲヒメ)という女性を妻に迎えようとしますが、彼女はすでに平群鮪(ヘグリノシビ)と恋仲でした。これを知って、息子は激悠。へグリノシビの父といえば、雄略・清寧・顕宗・仁賢といった4代の天皇に仕えた大臣・平群真鳥(ヘグリノマトリ)。権勢におよぶ者のない当代きっての実力者です。ところが、皇子は激情のままにヘグリ親子を討ち取らせてしまったのです。

★即位した武烈天皇は、豊富な法令の知識をもって裁判を行い、日が暮れるまで政務を執るなど優れた為政者として振る舞います。だがその反面、妊婦の腹を割いて胎児を見たり、生爪を剥いだ人に山イモを掘らせたりと、残虐の限りを尽くしたといいます。

★天下を顧みず、日夜、後宮(こうきゅう)の女たちと酒食に溺れた武烈天皇は、即位8年目の507年に崩御。武烈天皇には子がいなかったため、皇位継承者探しが行われ、結果、応神(おうじん)天皇の5世の孫・男大迹王(オオドノオオキミ)が迎えられ、第26代・継体天皇として即位したのです。

★武烈天皇の暴虐行為について言及するのは、もっぱら『日本書紀』だけです。『古事記』には同様の記述は見られません。このことから、武烈天皇が暴君であったというのは、後世の捏造とする説もあります。

★武烈天皇の死によって表面化したのは、神武天皇以来の皇統の危機でした。これについては、484年の清寧天皇崩御に際し、雄略天皇の皇統が絶え、断絶寸前の危機を経験したばかりでした。このときは、雄略の叔父・履中天皇の皇続から顕宗天皇が立つことでなんとかなりましたが、その血筋も武烈天皇をもって早々に絶えることになったのです。

★そこで、応神天皇の5世の孫であるオオドノオオキミが招かれて継体天皇として即位するわけです。だが、この擁立はいささか乱暴に過ぎるきらいがありました。だから武烈天皇を暴君に仕立てあげることで、継体天皇の皇位継承を正当化しようとしたのではないか、というのが武烈天皇=暴君捏造説の根拠です。

★そこには、王朝交代は君主の悪徳によるものとする、中国の儒教思想の影響も垣間見ることができます。履中天皇の血筋を伝えられなかった武烈天皇は、悪徳の王でなければならなかったのです。(続)
〔資料、文献等は本連載の終了回に報告します〕



次回の「しっかりしろ、ニッポン」は6月15日頃發行予定です。
ご愛讀くださいませ。五、十日毎〈ごとうび〉に更新しております。




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「朝日新聞」と出版物の不買運動をしよう!
「A級戰犯」の分祀に反對!
「村山談話」「河野談話」「宮沢談話」「菅談話」を白紙撤廃せよ!




<本ブログ掲載記事は下記の資料を参照にしております。>
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